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不登校になった子どもが学校について、何かしらの文句を言ってきた場合。
親はその文句に同調し、必要以上に学校を落とすような発言をしてしまうことがあります。
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こうした学校の悪口を言うことが良くない理由について詳しくは上記の記事内で述べているのですが、今回の記事では「どうすれば学校の悪口を言わないようにできるのか」ということについて掘り下げていこうと思います。
また、学校の悪口を言うことの実害についても触れています。
不登校になった子どもと仲良くするための会話内容に悩んでいる方の参考になればと思います。
不登校になった子どもと話す時、どうしても話題の中心は学校のことになりがちです。
初期の頃は
「学校にはいついくの?」
「勉強しなくて大丈夫なの?」
といったことを話すことで、子どもからは生返事がきたり、もしかすると無視されることがあったかもしれません。
不登校になってある程度時間が経つと、だんだんと子どもの方から話をしてくれるようにもなるでしょう。
その際、子ども自身の口から学校に対する何らかの「ダメ出し」のような否定の言葉も聞くかもしれません。
親としては、どうにかして子どもの考えに同調し、共感してあげようと思い、一緒になって学校の悪口を言ってしまうこともあるでしょう。
最初のうちは子どもも一緒になって悪口を言うかもしれませんが、そのうち「そんな悪いところに行かせようとしていた親」を信頼できなくなってきます。
その考えは、ゆくゆくは大人(社会)全般を信用できないことへと拡がっていき、その後の人生においてもかなり苦労することになる恐れがあります。
少なくとも子どもの前では、先生も含め、他人の悪口を言わないようにしておく方がいいでしょう。
とはいえ、子どもといて話をする際は、学校の話題をしがちです。
共通の「問題」として認識しているのが学校のことだから仕方ありません。
ではそういう状況で、どういう会話をすればいいのでしょうか?
答えの1つとしては、「学校の話題自体を出さないようにする」というのが挙げられます。
学校のことを話してしまう心理には、「どうにかして学校へ行ってもらいたい」という考えがあるものです。
これは親としては当然で、否定するものではありません。
しかし不登校からの復帰を考えた場合、「不登校の状態を認め、学校には無理して行かなくていい」と心の底から思えるようになることが大切なんです。
学校の話題が出ている間はまだまだというわけです。
それよりも、全く学校に関係ない話題をするのがとても建設的な会話と言えます。
子どもが好きなゲームや漫画、アニメ、スポーツ、音楽、アイドルの話などを親も興味を持って話してくれていると、だんだんと心を開いてくれるようになってくるでしょう。
もちろん最初はそれらのことが全く分からず、会話が進まないかもしれません。
そういう場合は子どもに教えを請うのもいいと思います。
そんな親子の会話をしていると、学校のことが気にならない時間が少しずつ伸びてくるはず。
それが積み重なっていくと、子どもの方から「そろそろ学校行こうかなあ」と言ってきます。
その時は、気持ちよく送り出してあげてください。
もし子どもの方から学校否定の言葉が出ても、「そうだよね〜」と同調だけするようにして、それ以上責めるような発言はしないようにしましょう。
親の方が学校否定を口にすればするほど、「親はああ言ってるけど本当は学校に行ってほしいんだろうな」と見抜かれてしまいますよ。
この記事では「どうすれば学校の悪口を言わないようにできるか」について掘り下げて考え、解説いたしました。
「好きの反対は嫌いではなく無関心」という言葉があります。
『学校のことが嫌い』と考えているうちは、まだまだ学校が気になっている証拠。
親の立場としてはそう考えるのは当たり前ですが、「不登校だし学校は行かなくてもいい」という『無関心』の状態になれるかどうかで、学校のことを中心とした会話を避けることができるようになります。
学校否定をしすぎていると、親、ひいては大人(社会)が信用できない人生を歩んでしまうかもしれません。
そうならないためにも、学校の話題を出さなくてもいい状況作りに力を入れていきましょう。
なお、子どもと趣味の話をしている時に「ゲームや音楽もいいけど、その前に学校にも行こうね」などという発言はしないよう、くれぐれも気をつけてくださいね。
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