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「どんな辛いことにも終わりがあるから耐えられる」これは間違いない事実だと思います。
いつまで経っても終わらない、終わる気配が感じられないというのは、精神的に疲弊して参ってしまいますよね。
不登校になってしばらく経つと、「これ、いつになったら終わる(回復する)のだろう?」と思うようになってきます。
終わりが見えないままでは辛く、親も子もイライラして精神的に良くないですよね。
この記事では、実際に不登校になってから回復するまでを4つのステップに分けてお伝えします。
「うちの子も不登校になって長いけど、今この辺りのステップを踏んでいるのかも」などの目安になれば幸いです。
本記事で順番にお伝えする4ステップは、次のような段階を踏んでいます。
なお、実際に不登校になるまでにも段階があります。
こちらに関しては別の記事を参考にしてください。
関連記事:「親も心構えがあると対応できる。不登校になるまでの3段階を順に解説。
これら2つの記事をあわせてみていただければ、子どもの現状がわかるかもしれません。
それでは本記事の内容を順番に見ていきましょう。
不登校開始の時期に関しては、前述の参考記事の最後の項目に書いているので詳細は割愛します。
簡潔に書くと、「不登校の状態が板につき始めた状態」のことです。
本人も家族にも、学校へ行かないのが当たり前になってきている時期ですね。
この状態が続いていくと、だんだんと子どもにエネルギーが充電されていきます。
ある種の「余裕」ができてくることで、親子共に感情に振り回され、ぶつけ合うことが減ってきます。
これも「不登校がおかしいこと」と思わなくなり、定着してきたからと言えるでしょう。
罪悪感無く学校を休めているので、よりリラックスして日々を送ることができています。
ですから、子どもも今までより表情が明るくなって、親に話しかけてきたりする場合も。
とはいえ、親としては「学校、いつ行くんだろう・・・」とやきもきしているはず。
焦りを気取られないようにしないといけません。
学校や勉強の話は極力出さず、全く関係ないこと、例えば家事の手伝いなどを頼んでみてもいいかも。
子ども自身はエネルギーが枯渇していない状態なので、無理のない範囲で行動させるようにしてみましょう。
そして手伝ってくれたことには褒めるのではなく「お母さんは〇〇してくれて助かった」というお礼を言うようにしていけば、子どもの自己肯定感を高めるのに繋がります。
自分が主観になる「I(アイ)メッセージ」を意識しましょう。
不登校からの回復が進んできている時期になってきました。
今までは何もかもが無気力でウンともスンとも言わない感じだったのが、自分から「何かしたい」「暇だ」などと言い出してくる時期です。
これはこうした言葉が聞けるようになれば、かなりエネルギーが溜まってきている証拠でしょう。
ここまできたら親も接し方を変えていけるようになります。
だだ、「何かしたい」と言われたら期待してしまいますよね。
ついに学校へ行くかも!?と・・・
しかしここで背中を押して学校へ行かせると、残念ながら不登校に逆戻りするケースが多いのです。
なぜなら行ったとしても他人(この場合は親)の力を借りて無理やり進んだだけで、子どもはまた何かあった途端に自信を失ってしまうからです。
「何かしたい」の言葉を言葉通り受け取ってしまうと親の方が落ち込んでしまうので、ある意味「話半分」くらいの感覚で聞いているのが気持ち的に楽です。
焦って形だけ回復したようにするのではなく、人生、将来、という観点で長い目で見て考えるようにしていきましょう。
子どもには引き続き、できる範囲で何かをやるようにしてもらい、エネルギーを使い果たさないようなサポートをしていきます。
ついに、少しずつ学校へ自力で行けるようになってくる時期です。
毎日では無くても、数日に1回(1日)学校へ行くのができるようになってきます。
もちろん遅刻したり早退したり、何かトラブルがあれば1日休んだりするかもしれません。
それでも全く学校へ行かない、学校の話をしない時期を脱しているのは間違いありません。
今まで休んでいたのに動き出しているのだから、疲れるのは当然です。
病気で入院して退院した時と同じように、しばらくしていなかったことを再開するときは以前よりエネルギーが必要になるからです。
そして子ども自身もまだまだ不安がある状態。
もしかしたらまた学校へ行けなくなるかもしれない、と。
ですから、親へ何かしらの話をしてきたときはしっかりと聴く(傾聴する)ようにしてあげてください。
最後のサポートをするつもりで、ここが踏ん張りどころです。
3歩進んで2歩下がる、という感覚でも、それでも前に進めていることを実感し、感謝するようにしましょう。
ついに不登校から完全に回復した時期です。
子どもの心から不安が払拭され、自信を持って外の世界へ出られるようになっています。
こうなれば他の一般的な子どもと同じように行動でき、親もそれに振り回されることがなくなります。
外にも居場所ができて、友達や先生、学校の先輩など、親以外の人に接することもでき、悩み事を話したり一緒に楽しめるようになっています。
どのくらいの月日・時間で不登校からの完全回復ができるかはその子の状況や環境しだいですが、いずれにしても、「大きな壁を乗り越えた」という経験は、親子共に大きな力と自信になっているはずですよね。
とはいえ、「もう大丈夫」と完全に手を離したりサポートを全くしなくなるのではなく、いつでも見ている・手助けできるという距離感を保って接するようにしていけばいいと思います。
この記事では不登校の回復へ向けての4ステップを順番にお伝えしてきました。
不登校は何かわかりやすい病気というものではなく、子どもの精神状態が揺らいでいるときに耐え切れくて起こるものです。
「〇〇したら治る」という類のものでない以上、いつになったら復帰するのかわからず、また、復帰が見えてきても「ゴール手前の落とし穴」にはまり、また振り出しに戻るんじゃないかと心配になるでしょう。
そんな気持ちが少しでも楽になるように、今自分の子どもがどういう状態なのか、そのときはどう接する方がいいのかを知っておく方がいいでしょう。
学校とも連携をできるだけとって、子どもが自信を持って生きていけるようなサポートをしてあげましょう。
関連記事:「不登校の子どもたちが抱える悩みって?【自分だけがダメだと考えている】」
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