Blog
不登校になってしばらく経ち、そろそろ復学の兆しもあるかなぁ・・・と考える親御さん。
しかし不登校の原因が、例えば同級生や教師による嫌がらせや暴力だった場合。
これらが簡単に改善され、また今後も起こり得ないと考えるのは難しいことだと思います。
一時的に改善されたように見えても、いつまた同じ行動に出られるかもしれないと考えると、心配は尽きないでしょう。
「その人物」がいる限り、心の底から安心することは難しいと言わざるを得ません。
そうなった場合、今の学校への復学とは違った道を検討する必要が出てくることでしょう。
この記事では、元の学校へ復学できない子どもはどうするべきかについて書いています。
ここに書いていることが全てではありませんが、知識として知っておくのは良いと思います。
ぜひ続きをお読みください。
元の学校へ復学できる可能性が低い場合、選択肢として考えられるのは大きく分けて3つあります。
子どもの年齢や性格、家庭の経済状況によっても変わってきますが、今回はこれらの内容を見ていきましょう。
通信教育を利用して、家庭内で学習を続ける方法です。
学校へ行っていないからと言って、基本的な知識を身につける必要がなくなったわけではありません。
むしろ学校へ行かない分、より自分から積極的に基礎知識を身につける必要性があります。
学校へいれば授業はもちろん受けられますし、同級生や先輩後輩、教師とのやり取りも含め、授業とは関係ない雑学も含めたさまざまな知識が自然と得られます。
それを自力で取りに行かないといけないので、その手段として通信教育を利用するという方法です。
もちろん、対人に問題がないのであれば家庭教師などを利用してもよいでしょう。
ただし、学校で教わるはずだったものを自力で学ぶというのは、思っているよりかなり大変です。
つまずいた時に手助けしてくれる友人もいないので、それでも続ける覚悟が必要になってくるでしょう。
2つ目として、転校するという方法があります。
住んでいる地域にもよりますが、自宅から通える学校として私立学校があるならば、その選択肢を検討できるかもしれません。
ただし私立だから誰でも入れるというものではなく、基礎的な学力はもちろん、面接などがある学校も。
さらに学費も高額になってきます。
またそれとは違う方法として、フリースクールに通うということも検討できるかもしれません。
フリー(自由)の名の通り、色々な環境・背景を持つ子どもが通う学校です。
外国の子どもがいたり、何かしらトラブルを持っている子もいるケースもあります。
そうした特殊な背景を持った子も多いので、「不登校」というトラブルを抱えてしまった子どもでも意見が合って、うまくやれるというパターンになることもあります。
ただし、反対に周りの子の雰囲気に飲まれ、余計やりにくく感じるかもしれません。
(同世代の子が苦手なタイプだとしんどいかも)
そこまで通えるのかという場所的な問題もあると思います。
イメージや前評判だけで入学を決めず、スクールの職員や関係スタッフも含め、かならず現地の見学・体験をしてから決めるようにしましょう。
海外留学で元気を取り戻し、別人のように生まれ変わる子もいます。
テレビのドキュメンタリー番組などで「日本の学校でははみ出し者だったが、海外へいったらすごくウケたことで今の成功がある」と話している若手経営者や芸能人のインタビューなど、目にしたことがあるかもしれません。
ある意味では事実ですが、「不登校問題が海外留学で簡単に解決する」と考えるのは安直です。
確かに欧米のような海外では日本に比べ、個人の自由や考え方を尊重する傾向があります。
ただそれでも人種差別的な意識を根強く持っている地域があったり、言葉の壁に苦労することを考えましょう。
さらに、海外留学となると基本的に親元を離れ一人で向うことになると思います。
困った時に頼れる人が誰も近くにいないというのは、心の悩みを打ち明けられない苦しみを抱え続けるリスクも持っているのです。
一握りの海外成功者の話を妄信せず、よく吟味して決めましょう。
この記事は、元の学校へ復学できない場合にどうするかという観点で書いてきました。
通信教育、転校、留学などのパターンを書いてきましたが、いずれもリスクや準備、相当の覚悟が必要になると思います。
不登校の原因が誰かによる加害の場合、すぐに解決できないものが多いと思います。
しかし案外、子ども本人の心が強くなってくると、そうした事を跳ね返す力をつけるケースもあります。
不登校になって家でゴロゴロしていて、将来はどうするのか?と心配になるかもしれません。
しかし慌てて転向したり留学を決意したりせず、本人の心の充足感を満たしていってあげるようにしていきましょう。
親御さんはその間、「次の手」となるような本記事の方法などの情報収集に努めるのみにし、提案はギリギリまで控えるようにしてみてください。
案外次の日くらいに、「学校、そろそろ戻ろうかな」なんて言い始めるかもしれませんよ。
関連記事:「不登校児童の心の回復」について【マズローの欲求五段階説から考える】」
関連記事:「不登校からの復帰は自己肯定感の高まりが大切。親は自己受容の手助けをしてあげよう」