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人は何か「後ろめたいこと」をしている時、誰とも会いたくないって考えますよね。
それが人の命や犯罪に関わるような重大な内容でなく、例えば「お母さんに黙ってこっそりお菓子を食べた」といった他愛のない内容であっても同じだと思います。
不登校児童というのは、「不登校」という現状に自信を持っているわけではなく、やはり後ろめたい気持ちで過ごしているものなのです。
この記事では、不登校という「後ろめたい状態」にある子どもたちが抱える人間関係の不安について解説いたします。
保護者様においても、「不登校中はこう考えてることもあるのね」という目で見ていただければ幸いです。
早速ですが、以下の3つは不登校児童の抱える人間関係の不安と言えるものです。
それぞれ中身を解説していきます。
基本的に子どもは親の力で生きています。
力というのは実際の腕力体力ではなく、経済力や生活力、知識や経験といったもの。
高校生くらいになればアルバイトをして自力でお金を稼げますが、それだけで生きていこうとするのはかなり難しい。
また、近年では起業してビジネスをして大人以上にお金を稼いでいる学生もいますが、それは例外なレアケース。
親の力なくしては生きていくことはできないというのが普通でしょう。
そのため、「不登校になったことで親の期待に応えられない自分が情けなく、もしかしたら捨てられてしまうのではないか」といった不安があるようです。
もちろん、倫理的に考えても常識的に考えても、親が子どもを捨てるということは無いでしょう。
ですがある種の生存本能というか、動物的な本能から、「役立たずは必要ないはずだ」と勝手に考えてしまって不安になっていくのです。
この不安をなくすには、親から継続的に言葉掛けをしてあげるのがいいでしょう。
言葉掛けをするのは「不登校になってもちゃんとあなた(子ども)という存在を認識しているよ」という意味でもあります。
そうすることで不安は和らぎ、だんだんと心が回復していくのです。
不登校になっても近所を散歩したり、買い物などに親と一緒に出かけることはあると思います。
こうした時、不意に友達と会ったらどうしよう、どう反応しようという不安があるのです。
また、もし出かけなくても友達が学校の提出物を持って訪ねてきたり、電話やLINEでメッセージを送ってきたりするかもしれません。
この場合、家に来ても応対せず、電話は応答せず、メッセージも既読にしないなどしてノーリアクションを続けることになるかも。
それが続くと、友達に対する後ろめたさも大きくなり、ますます復学が遠のくケースもありえます。
「学校を休むことは悪いことじゃない」ということを自分の中で落とし込まない限り、この不安をすぐ払拭する方法は難しいかもしれません。
担任の先生はおそらくマメに連絡をくれたり、プリントを届けてくれたり、もしくは親と会話して情報交換を行なっていることだと思います。
子どもも先生が気にかけてくれていることを知っています。
しかしその期待に応えられないことが不安を増長し、だんだんと自信を失っていくことがあります。
先生の期待が重荷になってしまっているのですね。
また、もし不登校が長期化してその間に学年が変わると、「今度の新しい担任の先生はどんな人だろう」という上記とは違った不安を持ちます。
先生の連絡や訪問の頻度について相談したり、新しい担任の先生へ事前の配慮も必要になるかもしれません。
この記事では、不登校期間中に抱える人間関係への不安についてまとめてきました。
親にしても友達にしても、もちろん先生に対しても、後ろめたいと考えなくてもいいのです。
とはいっても、本人の心理からしたら不安は大きくなりますよね。
もし心から後ろめたさが消えたのであれば、その時は復学が近いのかもしれません。
保護者様はできるだけ学校に関係ない会話・声かけをしてあげて、不安を取り除いてあげてくださいね。
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