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不登校から復帰するまでの期間やタイミングは人それぞれ。
割と短期間で復帰する子もいれば、数年がかりでの復帰というケースもあります。
ただ多くの場合に共通するのは、不登校からの復帰に大切なのは子ども自身の自己肯定感をどう高められるかというもの。
自己肯定感とは、要するに「自分で自分を認められていること」です。
自己肯定感が高いと、自分に自信を持っていて、色々なことに挑戦する意欲が高く、失敗しても気持ちを切り替えることができる人になります。
さらに、気持ちに余裕ができ、周りにいる人を大切にする気持ちを持つことができるので、良好な人間関係を築きやすくなります。
大人でも自己肯定感の低い人はいますが、子どもの場合は特に顕著で、自己肯定感を持てない場合が多いようです。
まずは自分で自分を認められるようになることが、不登校から復帰し、さらにその後の人生においても大切な要素となってきます。
この記事では、子どもの自己肯定感をどう高めていくかについてのヒントを書いています。
実は自己肯定感を高めるには、その前段で「自己受容できているかどうか」が大切なんです。
ぜひ一読していただき、覚えておくと役に立つと思います。
自己肯定感を高めるには、自己受容できるようになることが大切です。
自己受容は言葉通り、「自己を受け入れている」ということです。
これは特に「ネガティブな部分」を受け入れられているかというのが大切。
人には誰しも、認めたくない部分があると思います。
といった身体的な特徴のこともあれば、
といった精神面や内面のこともあるでしょう。
こうした認めたくない、嫌な部分も全て認められるようになることが、自己受容できるようになるために必要だと言われます。
そして、自己受容ができるようになってくることで、自己肯定感を高めていけるようになります。
不登校になった子ども自身は、その理由・原因が何であれ「自分は学校にもいけないダメな子だ」と思っている部分があります。
そして、「それを認めたくない自分」もいるわけです。
(こういう考えは大人でも同じですよね。)
そんな考えでいる子どもに対し、いくら「そんなダメなんてことはない」と口で伝えても解消できません。
なぜならそう言っている親自身も、「学校行っていない子どもはダメだな」と心の奥底では考えているからです。
子どもも自己受容できるようになる必要がありますが、何より親自身も子どものあるがままを受け入れてあげられるようにならないといけないんですね。
自己受容できるようになるには、本人が自分の可能性に気づくことが必要です。
「自分が欠点だと思っているところは、実は長所になり得る」
という視点になれると、ダメだと思っている自分を受け入れ、前に進んでいく勇気を持てるようになります。
親ができるのはそうした視点を変える声かけをすること。
親だからこそ気がつける「子どもが自分でダメだと思っているところ」をよく観察し、「〇〇がだめなんだ」という発言をした時にすかさずフォローして「それって実は長所だよ」と言えるように準備しておきましょう。
そのためにはあらかじめ、子どもが自分でダメだと思っているところを紙などに書き出しておいて、それが長所やメリットになる「言い換え」を準備しておくといいと思います。
例えば「他人の目が気になりすぎる自分が嫌」ということを子どもが話してくれた場合。
まずは「確かに他人の目を気にしすぎる自分は嫌だよね」と、オウム返しのようにして言い分を受け止めてあげます。
さらに「お母さんが〇〇(子ども)の立場だったとしたら、周りのことが気になって怖くて動けないかもしれない」と、子どもの気持ちを先に代弁します。
この時点で子どもも「親は自分のことをダメ出しせず受け止めてくれている」と安心・信頼してくれるようになります。
そして「他人の目を気にしてしまうのは良いことだと思うよ。自分さえ良ければ何をしてもいいって考えにならず、他の人の気持ちを考えてから行動できる人っていうことだから。」のように、『実は長所だった』という気づきを与えてあげます。
こうしたことを繰り返して、子どもが自己受容できるようにしていき、自己肯定感を高められる手助けをするのです。
今回は、自己肯定感を高めるために「自己受容」できることが大切だという視点で記事を書いてきました。
不登校になった背景は様々だと思いますが、子ども自身がありのままの自分を受け入れ、認められていないことも1つの要因となります。
親はそうした子どもの考えを理解して受け止め、その上で「そのままの自分でいいんだよ」ということを示してあげることが大切です。
そのためには子どもをよく観察し、何をダメだと思っているのか、それは長所とは言えないかということをじっくり考えるようにしましょう。
自己受容でき、自己肯定感が高まってくると、不登校からの脱出は現実味を帯びてきます。
焦らず、頑張って取り組みましょう。
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